
INTERVIEW03
「もっとこうしたい」という
気持ちで創り上げていく
訪問看護
新井湯で新たにスタートする訪問看護ステーションは、「もっとこうしたい」という気持ちを大切に、ゼロから創り上げていく職場です。大切なのは技術よりも人柄。ご利用者様の生活や想いに寄り添い、「この人になら任せられる」と思ってもらえる信頼関係を育む姿勢を何より重視しています。
訪問看護の管理者となる新海さんに、職場の環境作りや、力を発揮できる方の人物像についてお聞きしました。
──これから新海さんを中心に、新たに立ち上がる訪問看護ステーションについて。管理者として、どのような働く環境にしていきたいですか。
最初に伝えたいのは、「技術よりも人柄を大事にしたい」ということです。極端に言えば、資格や経験よりも、この人がいると安心すると感じられるような、あたたかい雰囲気のある職場にしたいと思っています。看護師としてのスキルや技術はもちろん必要ですが、私自身も人に安心感を与えられるような、一緒にいる人の気持ちが安らぐような人でありたいと思っています。
──看護師としてのスキルより、寄り添う姿勢を重視しているんですね。

訪問看護の現場では、まず信頼してもらえるかどうかが一番大切です。ご自宅に上がらせていただいてケアをするには、ご利用者様の懐に入っていくことでもあります。
というのも、訪問先では病気だけではなく、その人の生活や想い、これまでどのような人生を送ってきたのか、など全てが関わってきます。だから、「この人になら任せられる」と、ご利用者様に心から感じてもらえなければなりません。
サービス提供者として、看護師としてのスキルを持っていることは前提となりますが、表面的な関わりでは、弊社での訪問看護で提供したいと思っている、「寄り添う看護」を実現するのは難しいです。情緒的なことなので、数字で示したりすることができるわけではありませんが、そうしたマインドの方とぜひ一緒に手を取ってやっていきたいと思っています。
──訪問看護の現場は、チームプレーも重要なのではと思います。新海さんご自身が、チームとして働く上で大切にしていることは?

正直であることですね。人間だから、誰でもミスはあります。私もこれまでたくさん失敗してきました。でも、ミスを隠してしまうと、後からもっと大きな問題になることもあります。医療現場では命に関わります。
だから、すぐに「ごめんなさい、間違えました」って言える人の方が、信頼できますし、チームとしても動きやすいと思っています。
一方で、命に関わる現場だからこそ、言い方がきつくなったりしてしまう場面も数多く見てきました。ただ、私自身は、言葉の使い方や言い方などは十分気を付けるようにしています。一緒に働く仲間がいたずらに傷つくことがないようにしていきたいです。
──訪問看護ならではの求められる力は、どのようなことだと思いますか。
想像力と工夫する力ですね。病院と違って、訪問看護は何でも揃っているわけではありません。その場にあるもので、どうやったら清潔に保てるか、どうしたらその人が過ごしやすくなるか。そうしたアイデアを考えることが好きな方や得意な方は特に向いてると思います。
たとえば、滅菌ガーゼがなければナプキンで代用することとか、転ばないように家具の配置を変えてみてはどうか、といったことです。些細なことでも、より良くしたい、というマインドと、それを実行に移せる方は、力を発揮できる環境です。
医療という技術や知識が豊富なだけではなく、ご利用者様の目線で、生活に寄り添った創意工夫をしていきたいという方にはマッチすると思います。病院でのルールを窮屈に感じていて、「もっとこうしたらいいのに」と一度でも思ったことがある方は、ぜひご応募いただきたいです。
──新しいステーションの立ち上げという意味では、チャレンジ精神も求められそうですね。
はい、それもすごく大切だと思っています。当社では、過去に訪問看護事業をやっていたことがあり、その時のマニュアルもありますが、あくまでも参考程度に留まります。実質的にはルールをゼロから作っていくことになります。だからこそ、「こうした方がもっと良くなるんじゃないか」といった意見を求めています。

私は管理者ではありますが、それは私がすべてを決めて、一緒に働く方はそれに従うだけ、という意味ではありません。それぞれが持っているキャリアや経験、そして感性も含めた集合知で、圧倒的に働きやすい環境にしたいと思っています。だから、アイデアはどんどん出してほしいですし、よりよい方法があればぶつけて欲しいです。
実際に、当社の介護事業では、職員たちが自ら作ったルールで、働きやすい職場作りを実現しています。そういう土壌がここにはあるので、その点は安心して臨んでほしいです。
──看護師としての経験はあっても、訪問看護は初めてという方や、ブランクがある方でも大丈夫なのでしょうか。

はい、もちろん大丈夫です。訪問看護の経験がなくても、病院で培った基本的な看護技術があれば、訪問でも応用できます。
また、ブランクについては、私自身も出産・育児で5年ほど現場を離れていた時期がありましたが、またこうして医療の現場に戻ってくることができました。医療機器などがいくら進歩しても、現場でやるべきことや判断、ご利用者様に寄り添うということは、何年たっても変わることはありません。それは私自身がカムバックして実感したことです。だからブランクがある方でも、問題なく復帰できると思いますし、私達がしっかりサポートします。
それに、最初から一人で訪問するわけではありません。まずは先輩と同行して、わからないところはその場で一緒に考えながら、少しずつ慣れていけばいいだけですから。「もうついてこなくて大丈夫です」と言われるまで、私が一緒に行って教えるつもりです(笑)。なのでその点も安心してください。
「できる・できない」で考えず、「一緒に考える姿勢」があれば、それで十分です。
──最後に、応募を検討している方に向けてメッセージをお願いします。
私たちは今、新井湯という地域に根ざした場所で、訪問看護ステーションを一から立ち上げようとしています。
決まったマニュアルはありません。
だからこそ、「こうしてみたい」「こうした方がいい」と声を上げてくれる人と一緒に、ここだからできる訪問看護ステーションを創っていきたいと考えています。
もし今、「誰かの生活を、そばで支える看護がしたい」と思っているなら、ぜひ気負わずに茶話会に来てみてください。